健康法を探そう 廃用性萎縮

  

廃用性萎縮とは

人の体の働きを考える場合、体の内外の変化にもかかわらず体の細胞の内部環境を一定に維持すること、すなわちホメオスタシスが非常に重要です。

 

しかし、もっと基本的と考えられる仕組みがあります。

宇宙飛行士が長期のスペースステーションでの滞在を終えて、地上に降り立ち、記者会見の最中に立っていられなくて崩れ落ちるシーンなどがTVで放映されたりするのを見た経験があるかもしれません。

 

身近には、ちょっとした怪我で入院したお年寄りが、ベッドに寝ている時間が長い場合、本当に足が弱ってしまってしっかり歩けないなくなる等の話は良く聞きます。

 

 

前者は無重力下での生活では、ほんのわずかな力の発揮しか必要でないため、骨格筋が減衰してしまうためですし、後者も寝ている時間が長くなると、足の筋肉を使う時間が少なくなるため、同様に減衰してしまうということです。

 

ほとんど全ての器官は、『使わなければ、使えなくなってしまう』性質を持っており、このことを廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)と言います。

この廃用性萎縮は骨格や筋肉をはじめとした、肉体を構成する器官、機能に止まらず、それらをコントロールする心、精神に関しても当てはまります。

<参考>頭も使わないと衰える

 

 

ホメオスタシスの例としてよく知られている、体温の維持にかんしても、常に周囲の温度を一定に管理した部屋内でずっと過ごしていると、発汗機能が衰えます。

最近の若い人が切れやすい傾向があることも、なんでもほしいものは手に入る環境に子供のころから慣れてしまい、我慢する機能が衰えてきている感があります。

 

この、使うものはより増強され、発達していくというのは、生物の進化の基本原理かもしれません。

 

それにしても、生活が物質的に豊かになり、ハングリー精神が薄れて行くのはとどめようもないようです。

これらの変化は長いことかかって遺伝子に取り込まれ、未来の人間の姿を変えていくものです。

よくSF映画などで見るエイリアンの顎のとがった、頭だけが大きいような姿にはなりたくないものです。

 

そんな遠くの話でなく、もうすこし、現在の話にもどしますと、二次的廃用性萎縮という言葉もあります。

先天性の失明者の脳は、生まれた時の普通の容積の脳が、小学校の中等ぐらいになると、後頭葉の容積が三分の一ぐらいに小さくなるのだそうです。

視覚刺激が後頭葉に送られないので、そこの神経細胞は不要なものとして勝手に廃用性萎縮を起こし、後頭葉の容積が落ちてしまいます。

先天的に目の見えない子どもの9割がてんかんを発症します。
それは神経細胞の廃用性萎縮による二次的廃用性萎縮の例だと思います。

上記のような記事がありました。

 

この廃用性萎縮はDNAに組み込まれた機能で、例えば、最近の研究により、筋萎縮を引き起こす遺伝子として、Atrogin-1,MuRF1 が原因遺伝子と考えらるようになってきました。

すなわち、廃用性萎縮はDNAに記載された通りに、体の働きが起き、意図された結果の萎縮が起こるようになっているわけです。

 

ここで、健康法の基本原理、人間は活動することにより、獲物を得、生活を維持してきたわけで、現在もわれわれの体の作動原理は昔のままです。

そのため、自然環境に対して、本当に快適に生活できるには、昔と同じように体を動かし、いろいろ健康に支障をきたす廃用性萎縮が起きないようにする必要があると思います。

その意味で、仕事は多くの人が嫌がる肉体労働を楽しくやれればいいんですけど、そうもいかない人は好きな健康法を選び、趣味として続けていくのがいいかと思います。

 

<参考>
体の働きについて知り、認識を改める__廃用性萎縮
筋肉組織の構築には細胞ストレスが必要
細胞内ストレスを利用して収縮する筋細胞を作る

 


 

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脳の廃用性萎縮

痴呆症の原因の90%近くが廃用性萎縮と言われている。
左脳・右脳をバランス良く使っていないと、30代でも痴呆症になる。
脳は常に新しい刺激を与えてやらないと、シナプスのネットワークが働かなくなる。
脳の活動が低下し、脳は萎縮してしまう。
慣れた仕事は脳を活動させることがない。
左脳だけを使い右脳を使わない生活が続くとやはり萎縮を起こす。
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